今日は、「足に力が入らない。足がしびれて歩くのもやっと。」という症状で、85才になるご婦人が来院された時のお話をお伝えします。
先にお伝えしておくと、今回の症状は年齢に関係なく起きる可能性のある症状です。もし、あなたも『足がしびれる』『足に力が入らない』といった症状を感じる場合は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
それでは、本題に入っていきます。
前回は、腰痛で腰を90度くらいに曲げての来院だったのですが、腰が痛くてほぼ上体を起こせない状態から、5回ほどの治療で30度くらいまで上体を起こせるほどまでに腰の痛みを改善することができました。
それから約1年たって今回は腰ではなく、足の甲から足の底までしびれて足に力が入らない。歩くのも難しい状態だということで、娘さんに連れられツラそうに来院された時は思わず、「え?」と驚いたものです。
約1年ぶりということで色々と聞いていくと、腰はいい状態が続いていたのだが、足がしびれるようになって次第に足に力が入らなくなってきたとのこと。次第に生活にも支障が出始めるようになり、当院に来る前に大学病院の整形外科で診てもらってきたそうです。
しかし、レントゲンを撮って検査したところ、先生からは「背骨がつぶれている」「手術するしかない」と言われ、これまでも数回手術の経験があるご婦人は、「もうこの年で手術はしたくない」と思い、別の改善方法を求めて当院に来たということでした。
お話を聞くとご婦人は若い頃、蚕(かいこ)から絹を作る養蚕(ようさん)の仕事をしており、重い物を背負うことが多かったそうです。確かに、そう聞くと若い頃の負担が原因で背骨がつぶれているのも不思議ではありません。しかし、背骨がつぶれていることが足のしびれの原因であるかどうかはまた別の話です。
1つ補足しておくと整形外科で「足に力が入らない」「歩けない」「足がしびれる」など下半身の症状を訴えるとほとんどの先生が背骨もしくは、腰の検査をします。
なぜ、「足がしびれる」と言っているのに足ではなく、背骨や腰を調べると思いますか?
それは、ほとんどの先生が患者さんがどこが痛いか?どこがおかしいか?ということは全く関係なく、「足がしびれる」=「坐骨神経(ざこつしんけい)の問題」だと決めつけてしまうことが多いからです。
たしかに上の資料のように、腰から太もも、つま先にかけて坐骨神経という太い神経が通っているので、その神経に問題があると痛みやシビレが起ると考えてしまうのもわからなくもありません。しかし、この考え方は本来の医学の考え方からは少しズレています。
少し専門的な話になるのですが、生理学では神経が痛いのではなく、神経は”痛みを伝えるセンサー”の役割をしていると習います。ただ、現代医学には筋肉科というものがない為、ほとんどのドクターは神経は痛みを伝えるセンサーであるということを忘れ、痛みやシビレは骨格系に問題があると判断し、「足がしびれる」と聞くと骨がつぶれて神経が圧迫されていることが原因で足のしびれや痛みが起こっていると誤った判断をしてしまうのです。
これは、患者さんが実際にどこが痛いか?辛いのか?丁寧に調べればわかる事ですが、残念なことに、今の医学の現場はレントゲンの結果だけで症状を判断してしまうことも少なくありません。
見てもらえればわかるように足首から足の甲、そして足の裏までの筋肉が痛んでいるために、痛みや足がしびれるといった症状が起こり、そして足に力が入らない状態にまで悪化していたのです。
歳を重ねていくと「足の底が変だ」「何かを踏んでいるような感覚がある」と言う方がいますが、これも同じように足の甲や足の底の筋肉がおとろえてくると現れる症状です。しかし、これらの症状は筋肉に原因があるということがわかっていれば、改善するのはそう難しいことではありません。
来院された時、娘さんに支えられながら歩くのがやっとだったご婦人も、痛みやしびれを感じる所を押圧して確かめながらイオンシートを貼り、全て貼り終えてから歩いてもらうと、「あ~歩ける!」と言いながら、来院された時とはまるで別人のようにニコニコと診察室の中を歩き回っていました。
ご婦人もそれなりに年齢も重ねられていることや、足がしびれる症状は長年続いるということだったので、1回の治療で良くなるのは難しいと思い、様子を見ながら治療を続けるようにとお伝えしてこの日の診察は無事終了しました。
ご婦人は腰を痛めて前回来院された時に痛みの原因は神経や骨ではなく筋肉にあると伝えたことを覚えてくれたいたようで、手術に踏み切る前にまた私の所に来ていただけましたが、まだまだ痛みの原因は骨や神経によるものだと思っている方も多いと思います。
もし、あなたも「足がしびれる」「足に力が入らない」「歩けない」などの症状で整形外科で診てもらったが、症状がよくならない・手術が必要と言われ悩んでいる。ということであれば下の記事もぜひ参考にしてみてください。きっとあなたのお役に立てると思います。
先にお伝えしておくと、今回の症状は年齢に関係なく起きる可能性のある症状です。もし、あなたも『足がしびれる』『足に力が入らない』といった症状を感じる場合は、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください。
それでは、本題に入っていきます。
レントゲンだけでは足がしびれる”本当の原因”はわからない!
はい、ここから本題に入っていくのですが、まず簡単に今回の患者さんについてお話します。実は、今回来院されたご婦人は約1年ぶりの来院でした。前回は、腰痛で腰を90度くらいに曲げての来院だったのですが、腰が痛くてほぼ上体を起こせない状態から、5回ほどの治療で30度くらいまで上体を起こせるほどまでに腰の痛みを改善することができました。
それから約1年たって今回は腰ではなく、足の甲から足の底までしびれて足に力が入らない。歩くのも難しい状態だということで、娘さんに連れられツラそうに来院された時は思わず、「え?」と驚いたものです。
約1年ぶりということで色々と聞いていくと、腰はいい状態が続いていたのだが、足がしびれるようになって次第に足に力が入らなくなってきたとのこと。次第に生活にも支障が出始めるようになり、当院に来る前に大学病院の整形外科で診てもらってきたそうです。
しかし、レントゲンを撮って検査したところ、先生からは「背骨がつぶれている」「手術するしかない」と言われ、これまでも数回手術の経験があるご婦人は、「もうこの年で手術はしたくない」と思い、別の改善方法を求めて当院に来たということでした。
お話を聞くとご婦人は若い頃、蚕(かいこ)から絹を作る養蚕(ようさん)の仕事をしており、重い物を背負うことが多かったそうです。確かに、そう聞くと若い頃の負担が原因で背骨がつぶれているのも不思議ではありません。しかし、背骨がつぶれていることが足のしびれの原因であるかどうかはまた別の話です。
1つ補足しておくと整形外科で「足に力が入らない」「歩けない」「足がしびれる」など下半身の症状を訴えるとほとんどの先生が背骨もしくは、腰の検査をします。
なぜ、「足がしびれる」と言っているのに足ではなく、背骨や腰を調べると思いますか?
それは、ほとんどの先生が患者さんがどこが痛いか?どこがおかしいか?ということは全く関係なく、「足がしびれる」=「坐骨神経(ざこつしんけい)の問題」だと決めつけてしまうことが多いからです。
たしかに上の資料のように、腰から太もも、つま先にかけて坐骨神経という太い神経が通っているので、その神経に問題があると痛みやシビレが起ると考えてしまうのもわからなくもありません。しかし、この考え方は本来の医学の考え方からは少しズレています。
少し専門的な話になるのですが、生理学では神経が痛いのではなく、神経は”痛みを伝えるセンサー”の役割をしていると習います。ただ、現代医学には筋肉科というものがない為、ほとんどのドクターは神経は痛みを伝えるセンサーであるということを忘れ、痛みやシビレは骨格系に問題があると判断し、「足がしびれる」と聞くと骨がつぶれて神経が圧迫されていることが原因で足のしびれや痛みが起こっていると誤った判断をしてしまうのです。
これは、患者さんが実際にどこが痛いか?辛いのか?丁寧に調べればわかる事ですが、残念なことに、今の医学の現場はレントゲンの結果だけで症状を判断してしまうことも少なくありません。
足がしびれる本当の原因は”神経”ではなく”筋肉”にあった!
整形外科で足がしびれる原因は「背骨がつぶれている」ことにある。と、診断されたご婦人の足首から足全体の痛みを一箇所ずつ押圧して確認していくと、実際は下の写真のように痛んでいることが分りました。(シートを貼っているところが筋肉が痛んでいる部分です。)見てもらえればわかるように足首から足の甲、そして足の裏までの筋肉が痛んでいるために、痛みや足がしびれるといった症状が起こり、そして足に力が入らない状態にまで悪化していたのです。
歳を重ねていくと「足の底が変だ」「何かを踏んでいるような感覚がある」と言う方がいますが、これも同じように足の甲や足の底の筋肉がおとろえてくると現れる症状です。しかし、これらの症状は筋肉に原因があるということがわかっていれば、改善するのはそう難しいことではありません。
来院された時、娘さんに支えられながら歩くのがやっとだったご婦人も、痛みやしびれを感じる所を押圧して確かめながらイオンシートを貼り、全て貼り終えてから歩いてもらうと、「あ~歩ける!」と言いながら、来院された時とはまるで別人のようにニコニコと診察室の中を歩き回っていました。
最後に
嬉しそうに部屋を歩き回っているご婦人に「骨がつぶれているから歩けないんじゃない。ということが分りましたか?」聞くと「この年で手術したら、本当に歩けなくなってしまうんじゃないかと不安でした」と笑いながらおっしゃっていました。ご婦人もそれなりに年齢も重ねられていることや、足がしびれる症状は長年続いるということだったので、1回の治療で良くなるのは難しいと思い、様子を見ながら治療を続けるようにとお伝えしてこの日の診察は無事終了しました。
ご婦人は腰を痛めて前回来院された時に痛みの原因は神経や骨ではなく筋肉にあると伝えたことを覚えてくれたいたようで、手術に踏み切る前にまた私の所に来ていただけましたが、まだまだ痛みの原因は骨や神経によるものだと思っている方も多いと思います。
もし、あなたも「足がしびれる」「足に力が入らない」「歩けない」などの症状で整形外科で診てもらったが、症状がよくならない・手術が必要と言われ悩んでいる。ということであれば下の記事もぜひ参考にしてみてください。きっとあなたのお役に立てると思います。