
ふくらはぎの前側や太ももなど、足の痛みが治らないということはありませんか?病院でもらった湿布を貼ると最初は痛みが軽減されるが、すぐにまた痛み出してしまう、湿布を何度も張り替えなければならないので大変、ということがあると思います。
今回のお話は、ふくらはぎの前側の痛みがよくならず部活動に支障が出ていたKさんが、湿布で改善させることができなかった痛みをアッという間に消すことができた体験談です。
先日、いつも当院にて腰痛の処置を受けてくださっている女性の娘さん、中学2年生のKさんがお母さんと一緒に来院されました。Kさんは中学でバレーボールのセッターをやっていて、部内の主力選手として有望視されていました。
日々の練習は辛かったようで、普段からふくらはぎの前側、ちょうど脛の横あたりが強く痛みを感じていたようですが、部を県大会に出場させたいと言う思いから練習に耐えていたようです。
そんな練習が続いたある日、朝起きると全身に痛みを感じ、バレーボールの練習さえ参加できない状態になってしまったとのことです。
有名な整形外科から接骨院、整体といろんなところへ行きましたがそこでもらった湿布をふくらはぎの前側に貼ってもほとんど痛みは軽減されずにすぐに痛み出してしまうということで、もし当院の処置でも改善しなかったらバレーボールを止めるという覚悟での来院でした。
さっそく足を確認すると、太ももからふくらはぎまで広い範囲で損傷しているのが分かりました。やはり特に本人の言うようにふくらはぎの前側の痛みは強かったようで、少し触るだけでも痛いとのことでした。
痛む部分を確認しながら処置を施した結果、太ももの裏側もかなり酷い状態が見えてきました。大腿二頭筋の全域が痛んでおり、これでは当然バレーボールどころか歩くことすら辛いような状態だと思いました。
処置中に腰の痛みも訴えたので上半身の状態も確認してみると、「脊柱起立筋」と「腰方形筋」も痛んでいるのが分かりました。確認のため軽く押圧しただけで「イタイ!」と声を上げるほど、酷く痛んでいる状態でした。
今回Kさんはふくらはぎの前側が痛いということで来院されましたが、実際はほぼ全身に筋肉の損傷が広がっていました。
筋肉の痛みというのは一番損傷している部分とその周辺の痛みを強く感じるため、それ以外の部分も損傷している場合は自分でも全ての痛みを知ることは難しいです。
その場合は今回のように、痛む部分から順番に処置していくことが重要となります。
湿布を貼るというのは痛みの根本をなくす根本治療ではなく、その場しのぎの対症療法となります。
湿布は確かに痛みを鎮める効果はありますが、痛みの根本的な原因である筋肉の炎症自体を回復させるといった効果はほとんどありません。
当院に来るまでのKさんもそうだったように、湿布を使う場合は効果が薄れてきたら何度も何度も張り替える必要がある上に、痛み自体が改善されるということはあまりないのです。
ですので、湿布が効かないという場合は筋肉の炎症に直接働きかける処置を試してみてください。
ふくらはぎの前側の痛み湿布を貼るだけでは改善できなかったKさんの痛み

痛みの範囲は本人が思った以上に広がっていた!


大腿二頭筋とは
「大腿二頭筋(だいたいにとうきん)」は太ももの裏側にある筋肉で、膝を曲げ伸ばしや、股関節を動かす際に使用されます。バレーボールの動きにある走ったりジャンプする動作がこれに当たります。
痛い部分はふくらはぎの前側だけではなかった!なんと痛みは上半身にも及んでいた…

脊柱起立筋とは
「脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)」とは頭蓋骨から骨盤にかけてついていく筋肉の総称です。身体を伸ばす、横に曲げる際に使われる筋肉で、この部分が炎症を起こすと腰や背中、お尻と広範囲に痛みが発生します。
腰方形筋とは
「「腰方形筋(ようほうけいきん)」とは腰椎の両側にある長方形の筋肉で、主に体幹を側屈させたり後ろに反らす働きがあります。バレーボールの動きの中でもよく使われる筋肉です。
セッターは腕を使うのでそちらも確認してみましたが、肩から腕全体にまで痛みが見つかり、結果として身体全体の筋肉が痛んでいる状態でした。
痛む部分全ては、本人では気づけないことも多い!

損傷しすぎた筋肉には湿布が効かないことも!本当に効くのは「根本治療」!
